1万円札1億8000万枚増刷の心配される影響

財務省が踏み切った、1万円札1億8000万枚の増刷

 

2016年4月、財務省は今年度中に印刷する1万円札を、前年度より1億8000万枚増やすことを発表しました。
実際に印刷される1万円札の数は、12億3000万枚となります。
実は1万円札の印刷数は、2011年から2015年の間は、毎年10億5000枚と横ばいでした。
財務省が紙幣を印刷するのは、市場にきちんと流通するために必要だからなのですが、日銀の統計によると、2016年2月に前年同月比6.7%アップの90兆3000億円の現金が流通したことが、増刷を決めることにつながったようです。

 

1万円札だけを増刷する背景にあるものとは

 

とはいえ、今年度内に印刷する五千円札は前年度より8000万枚減らした2億枚ですし、千円札も1億枚減らして15億7000万枚の印刷とすると発表しています。
では、なぜ1万円札だけを増刷するのでしょうか。
その背景には、マイナンバー制度とマイナス金利政策の導入を意識し、タンス預金が広がっていることがあるようです。
マイナンバーと銀行口座が紐づく前に現金を引き出しておくことで資産を隠したり、金利がつかない銀行に預金するのではなく自宅で保管しようと考える人が、政府や日銀の予想以上に多かったと考えられます。

 

紙幣を刷っただけではデフレ対策にはならない

 

現金を自宅に保管する人が増えれば、市場に出回る紙幣は少なくなります。
それを補うために紙幣を増刷するのは、仕方がないのかもしれません。
ですが、紙幣は印刷しただけではただの紙で、きちんと資産価値を維持できる条件を満たさなければ、デフレ解消にも景気回復にもつながらないのです。
印刷された1万円札が世に出るためには、民間銀行が日銀の当座預金から現金を引き出す、個人や企業が民間銀行から現金を引き出すという、二つの段階が不可欠です。
ですが、口座に残高がなければ現金を引き出すことはできないと考えれば、紙幣を増やすことよりも預金残高を増やすための経済政策が重要なことは明白です。
マイナス金利政策導入後、日銀の当座預金が残高不足になっているかというと、そんなことはありません。
紙幣の増刷で日銀の当座預金を増やすことは、デフレ対策に役立つとは考えにくいといえるでしょう。

 

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