消費税を8%に増税したらGDP成長率がマイナスになったのはなぜか?

消費税増税で期待した効果と実際の個人や企業の行動の違いとは?

 

安倍政権が消費税を8%に増税するための論拠としたのは、「財政再建」と「税と社会保障の一体改革」でした。
日本政府の債務残高が1000兆円を突破していることを例にあげ、早急に対処するため消費税を増税し、税収を増やすことの大切さを訴えたわけです。
また、法人税や所得税は景気動向により税収が上下しますが、消費税はあまり変化しないので、それを社会保障費に充てることで、安定的な財源を確保することを目的としていました。
そして、消費税増税前の駆け込み消費が、経費期回復の追い風になることを期待したという側面も忘れてはいけません。
ですが、実際には消費税の増税による物価上昇に賃金の伸び率が追い付くことはなく、個人消費は減少しました。
また、企業が国内での設備投資を進めることを期待しましたが、実際には海外に工場を設置する方が利益率は高いと考えた企業が、国内での生産設備の増強に力を入れることはなく、試算とは真逆の結果が生まれてしまったのです。

 

GDPのマイナスで個人消費は5兆円も減った!?

 

では、2014年4月に8%に引き上げられた消費税増税によって、日本の経済の成長率はどう変わったのでしょうか。
日本政府は、消費税引き上げに伴い、駆け込み需要や物価上昇が起こり、2014年度の実質GDP(国内総生産)成長率は、1.7ポイント程度は押し下げられるであろうと試算していました。
ですが、実際のGDP成長率は0.9ポイントマイナスだったため、増税がなければプラス成長できたという結果でした。
合わせて、2014年度の個人消費は2.0%押し下げられ、全体のGDPも1.2%程度下がっています。また、消費税引き上げに伴う物価上昇が個人消費に影響を与え、全体のGDPを0.5%程度押し下げたことから、結果として1.7%の押し下げとなり、個人消費が5兆円減ったという結果につながったのです。

 

増税しても税収が増えていないという現実にどう向き合うのか

 

消費税増税は需要を抑えるため、景気の締め付けには効果がありますが、現在の日本は、デフレ不況期です。
需要不足によるデフレが続く中で、需要を抑える消費税増税を行えば、デフレギャップがさらに拡大し、加速度的に景気を減速させかねません。
さらに、物価上昇に賃金アップが追い付かない状況では、個人消費が伸びることは考えにくく、法人税や所得税が増えることも見込めないいま、予測通りに税収は増えていないのです。
世界恐慌が深刻化する現在、景気回復が賃金アップとして表れない状態で消費税を増税しても、日本の財政が改善されることはありません。
日本政府はこうした現実を直視し、いまを何とかするのではなく、長期的展望にたった財政運営が必要であるという前提で、根本的な見直しをかける必要があるのではないでしょうか。

 

 

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