導入検討中の「口座維持手数料」とは?対象口座や導入の時期を解説

2019年のニュースになりますが、大手銀行が口座維持手数料の導入を検討しているという報道がありましたね。

 

「えっ、口座を持っているだけで手数料を取られるの?」と驚いた方も多いのではないでしょうか?

 

近年はマイナス金利で、銀行にお金を預けていてもほとんど利息がつかないのは当たり前。
それなのに、手数料まで取られたらたまったものではないですよね。

 

ただし、今のところはすべての人から口座維持手数料が徴収されるわけではないようなので安心してください。

 

すべてに口座維持手数料が発生する金融機関もありますが、その場合も、基本的には一定条件を満たしていれば口座の維持に費用はかかりません。

 

この記事では、「そもそも口座維持手数料って何?」という基本的な質問から、どのような場合に手数料がかかってしまうのか、いつ頃から導入される見込みなのかという部分まで解説していきます。

 

また、記事の最後には、口座維持手数料をかからないようにする工夫についてもまとめました。
ほとんど利息のつかないこの時代に、手数料まで徴収されるのはもったいないので、この機会に口座の見直しをしていきましょう。

 

yu(キャッシング大全専属ライター)

 

ほぼ現金を使用しないキャッシュレス生活を送るアラサー男子。クレジットカードのポイントを貯めることを第一に考えているため、買い物は値段よりも、還元率を重視するという本末転倒っぷり。

 

口座維持手数料って何?

銀行のサービスの1つは契約者からお金を預かり、管理することです。
実は、契約者が負担していなくても、口座を維持するのにはそれなりの費用がかかっていました。

 

これまでは、当たり前のサービスとして無料で口座を維持できていましたが、口座を持っているだけでも一定額の手数料を契約者から徴収しようというのが「口座維持手数料」の考え方です。

 

アメリカでは当たり前の口座維持手数料

日本では口座維持手数料・口座維持費のかかる金融機関は少数ですが、アメリカでは珍しくありません。

 

例えば、アメリカのシティバンク(Citi Bank)、アメリカ銀行(Bank of America)などでは口座を維持するのに費用がかかることもあるようです。

 

日本でも口座維持費費用の導入が進むと「あれっ、いつの間にか手数料が残高から引かれている!」なんてことも近い将来あるかもしれませんね。

 

口座維持手数料は全員から徴収されるわけではない

金融機関によっても違いますが、口座を持っているすべての人から手数料が徴収されるわけではありません。

 

一定条件を満たすことで口座維持手数料がかからないケースも多いのです。

 

例えば、一定以下の年齢である、学生である、一定額以上の預金残高がある、指定期間内の取引履歴があるなどです。

 

日本国内で導入が検討されているのも、基本的にはこのような条件付きの口座維持手数料でしょう。

 

今後、口座維持手数料を導入する金融機関が増えた場合、どのような条件で無料になるのか、自分の場合はどうなのかをしっかりと把握しておくことが重要になります。

 

口座維持手数料の導入が検討されている背景

もともとは無料だったものが、なぜ今になって手数料の徴収が検討されているのでしょうか?

 

その1つは、マイナス金利政策によって銀行の利益が減少したことです。
当たり前ですが、銀行はお金を預かるだけだと利益は発生しません。

 

一般の預金者から預かったお金を、より高い利率で別の人・企業に融資をすることで利益が生まれます。

 

マイナス金利によって個人、企業が銀行から借りる際の利率も下がったため、お金を借りやすくなった反面、銀行の収益は悪化してしまったのです。

 

また、ここ数年で増えたキャッシュレス決済も影響を与えたといわれています。

 

例えば、スマホ決済の残高にチャージする場合、口座を持っている金融機関で口座振替の設定をするケースも多いですよね。

 

私はLINE Payを使う場合には楽天銀行の口座を通してチャージしています。
あまり余計なチャージをしないように数千円単位で金額を指定しているのですが、そうすると短期間に何回もチャージしなければいけないこともあります。

 

通常、このようなキャッシュレス決済の利用では私たちが手数料を負担するということは少ないものの、やはりサービスの維持・管理には費用がかかっているのです。

 

これまではクレジットカードを利用していても、月に1回の引き落としくらいしかありませんでしたが、スマホ決済にチャージをするとなると月に何度も口座が利用されるでしょう。

 

銀行自体の収益が悪化していることに加えて、これまで以上に管理・維持に手間がかかるようになったというのが口座維持手数料の導入が検討され出した理由の1つになるのです。

 

メガバンクを中心に広がる「口座維持手数料」導入論

口座維持手数料の導入が議論されているのはメガバンクが中心です。

 

しかし、経営状況が以前よりも悪化しているのはどの銀行でも一緒なので、将来的には地方銀行、ネットバンクでも口座維持費がかかってしまうかもしれません。

 

ただ、多くの人が利用しているメガバンクでも口座維持手数料がかかるようになるかもしれないという報道の内容は衝撃的でした。

 

メガバンクが口座維持手数料を導入し始めると、それに他の銀行が倣うということもあるでしょう。

 

顧客が他社へ流出することにつながるため、なかなか1社だけで口座維持費を導入するのは難しいですが、口座維持手数料がかかる金融機関が増えると、他の銀行でも導入しやすくなります。

 

三菱UFJ銀行は2020年10月からの予定?

メガバンクの中で口座維持手数料の導入に関して具体的な話があったのが三菱UFJ銀行です。

 

報道によれば、三菱UFJ銀行は2020年10月より過去2年間、取り引きのない口座については年間1,200円の口座維持費手数料を徴収するとのこと。
※2020年9月までに開設された口座は対象外です。

 

預け入れや払い戻しといった口座の残高に動きがあれば維持費用がかかることはありません。

 

また、三井住友銀行においては、口座維持費用はかからないものの、長期間利用していない口座は取引停止になる場合があります。
対象は普通預金・貯蓄預金で、以下の条件をすべて満たしている口座です。

 

【三井住友銀行口座が取引停止になる条件】

  • 5年以内に入出金がないこと(利息を除く)
  • 残高が1,000円未満であること
  • 定期、投信、借入など普通預金や貯蓄預金以外の取り引きがないこと
  • 三井住友銀行が取引停止の妥当性を認めること

 

全体的な流れとしては、利用されていない口座は「取引停止にする」、もしくは「維持費用を徴収する」のどちらで対応するということですね。

 

すでに口座維持費が導入されている主な銀行

現在のところ、日本国内で口座維持手数料を導入しているところは少数です。
名称は銀行によっても異なりますが、りそな銀行、SMBC信託銀行プレスティアなどでは口座の維持に費用がかかることもあります。

 

例えば、SMBC信託銀行プレスティアでは口座維持費手数料として月額2,000円(税抜き)、りそな銀行では未利用口座管理手数料として年間1,200円(税抜き)が徴収されています。

 

ただし、一定の条件をクリアすることでそれらの手数料は無料になるため、口座を持つと必ずこの金額が徴収されるわけではありません。

 

りそな銀行の場合、預金残高が1万円以上あれば対象外になります。
他にも、借入残高がある、りそなクラブのステータスが「パール」以上であるなど口座維持手数料がかからない条件はいくつもあります。

 

SMBC信託銀行プレスティアなどでも同様に条件を満たせば口座維持費を無料にできるため、保有している口座のルールがどうなっているかを確認してみましょう。

 

年間1,200円の利息を受け取るにはいくら預金が必要?

金融機関によっても異なりますが、口座維持手数料は年間1,000円程度というのが、今のところの目安になるでしょう。
すごく高いというわけではありませんが、無視できるほど少額でもありませんよね。

 

例えば、口座維持手数料を年間1,200円だと仮定すると、同額の利息を受け取るにはいくらの預け入れが必要になるのでしょうか?

 

ネットバンクだと年0.1%(税引き前)くらいの金利の銀行もあるため、今回はその金利で試算をしてみました。

 

あくまでも税引き前の利息になりますが、120万円を預けていれば1年間の利息が1,200円です。

 

つまり、120万円の預け入れをしている銀行口座が1つあっても、別の銀行で口座維持手数料を取られてしまえば利息分はチャラになってしまいます。

 

次章では口座維持費がかからないようにするための工夫について紹介していくので、一緒に見直していきましょう。

 

口座維持費がかからないようにするためには?

余計な口座維持費を負担しないためには、以下の点に注意しましょう。

 

【口座維持費をかけないための対策】

  1. 使わない口座を開設しない
  2. 不要な口座は解約してまとめていく
  3. 店舗・ATMなし、ペーパーレスのネットバンクを利用する

 

@使わない口座を開設しない

基本的なことになりますが、不要な口座は開設しないのが大切です。

 

実はかくいう私もそれなりの数の口座を持っていて、その中にはほとんど利用していないものもあります。

 

すぐに分かっただけでもその数は5つ!

 

そのうち直近1年で利用した記憶があるのは2つだけなので、残り3つの口座に関しては、もしかしたら今後は口座維持費がかかってしまうかもしれませんね。

 

口座維持手数料がかかるのは残高が少ない、直近数年間で取り引きのない口座が対象なので、使わない口座は開設しないというのが重要なのです。

 

A不要な口座は解約してまとめていく

先ほどの話とも関連しますが、使っていない口座は思い切って解約すると良いでしょう。
1つにまとめる必要はありませんが、多くても3つくらいに絞ると良いと思います。

 

目的を持って口座を厳選すれば、取り引きのない口座をなくすことができます。
例えば、給与の振り込みがあるメインバンク、将来に向けて貯蓄をする口座、税金の支払いのために手をつけてはいけないお金を貯めておく口座といったような感じです。

 

給与の振込先やクレジットカードの引き落とし先が指定されているケースもあるので、その点も踏まえて、残す銀行口座を選んでみてください。

 

その際には、すべてメガバンク、すべてネットバンクのように偏るよりは、メガバンク1社、ネットバンク1社、地方銀行1社といった具合にバラけさせると良いでしょう。

 

B店舗・ATMなし、ペーパーレスのネットバンクを利用する

もしネットバンクで口座を持っていないのであれば、1つくらいはネットバンクの口座を開設しても良いかもしれません。

 

基本的にネットバンクは店舗、自社ATMを持っておらず、その分だけ、人件費や設備・管理にかかる費用を浮かすことができます。
そのため、実店舗を持つ銀行よりは、口座維持手数料が導入されにくいでしょう。

 

また、私は楽天銀行を長年利用していますが、これまで特別不便だと思ったことはないです。
紙の通帳は発行されないものの、最新の口座情報はアプリで確認できますし、毎月一定回数ATMを無料で使えます。

 

中には楽天銀行からの引き落としができないようなクレジットカード、サービスもあるため、他の銀行口座も保有していますが、「ネットバンク=使いにくい」という考えは捨てて大丈夫だと思います。

 

今後、口座維持手数料がかかる銀行は増えるかも!今持っている口座を整理しよう

今すぐではないかもしれませんが、今後、口座維持手数料を導入する銀行は増えていくでしょう。

 

ただし、口座を持っているだけで手数料を徴収されるというわけではなく、長期間使っていない場合には管理費用がかかったり、取引停止になったりというケースが多いです。

 

何かのタイミングで口座は作ったものの、最初に入金した1,000円だけが入っているなんていう口座はありませんか?
時間のあるときに、今持っている口座を整理しましょう。

 

いくら入っている?」、「最後の取り引きはいつ?」、「この口座は本当に必要?」の3つの観点で整理してみてください。

 

また、普段から利用している銀行でも、近いうちに口座維持手数料が導入されるかもしれません。
いつの間にか口座維持費が導入されていたということがないように、契約している金融機関の最新情報に注意を払いましょう。

 

yu(キャッシング大全専属ライター)

 

ほぼ現金を使用しないキャッシュレス生活を送るアラサー男子。クレジットカードのポイントを貯めることを第一に考えているため、買い物は値段よりも、還元率を重視するという本末転倒っぷり。